文章を書く際、接続詞は文章の流れをスムーズにし、情報をわかりやすく伝えるために重要です。
「なお」と「また」は よく使われる接続詞ですが、使い分けが難しいと感じる方も多いでしょう。
この記事では、「なお」と「また」の違いを解説し、正しい使い方を学びます。
「なお」と「また」の使い分け
「なお」の意味と使い方
「なお」は、ある事柄を述べた後に、それに関連する補足情報や強調したい点を付け加える際に使います。
例:このレストランは新鮮な野菜を使用しています。なお、メニューは季節ごとに変わります。
「また」の意味と使い方
「また」は、前に述べた内容に関連する新しい情報を追加するときに使用します。
例:この店では手作りのパンを販売しています。また、オーガニックコーヒーも提供しています。
使い分けの具体例
- 「なお」は前の内容の補足や強調に。
- 「また」は新しい情報の追加に。
接続詞の種類と使い方
接続詞に秘められた危険性
文と文をつなぐ接着剤となる「接続詞」は、論理的な文章を書くためには極めて重要なパーツです。これを無計画に使ってしまうと“イタい文章”になりかねない、危険な言葉になってしまいます。
この記事では、接続詞の種類を確認すると同時に、読みやすさアップに一役買う「接続詞の賢い使い方」をお伝えしたいと思います。
補足・説明の接続詞
例 : 「なお」「ちなみに」「つまり」
使い方: 前述の内容に補足情報を加える際に使用
対比の接続詞
例 : 「しかし」「一方」「それに対して」
使い方: 前後の内容を対比させる際に使用
並列の接続詞
例 : 「そして」「さらに」「また」
使い方: 同等の情報を並べる際に使用。
そもそも接続詞には
どんな種類があるの?
11種類の用途
まずは、接続詞を種類別に分けてみましょう。大きく以下の11種類に分けられます。
順接:原因・理由を示す内容が前にあり、結果があとにくる
【おもな順接の接続詞】
だから/したがって/よって/ゆえに/それゆえに/それで/そのため/そこで/すると/だとすると
例:彼は一所懸命に勉強した。だから、司法試験に合格した。
逆接:前の内容と反対となる内容があとにくる
【おもな逆接の接続詞】
しかし/しかしながら/だが/だけど/だけども/でも/それでも/ところが/とはいえ/けれど/けれども/なのに/それなのに/ですが/とはいうものの/にもかかわらず
例:彼は一所懸命に勉強した。しかし、司法試験に落ちた。
添加:前の内容にほかの内容を付け加える
【おもな添加の接続詞】
しかも/そのうえ/それに/加えて/そして/それから/そればかりか/それどころか/おまけに
例:彼は一所懸命に勉強した。そのうえ、バイトも頑張った。
並列:前の内容とあとの内容が並ぶような関係になる
【おもな並列の接続詞】
また/ならびに/および/かつ
例:彼女は妻であり、また、母でもある。
対比:前の内容とあとの内容が対比関係にある
【おもな対比の接続詞】
一方/他方/逆に/それに対して/反対に/反面/むしろ
例:化学の授業は楽しい。一方、物理の授業は退屈だ。
選択:前の内容とあとの内容が選択関係にある
【おもな選択の接続詞】
あるいは/それとも/または/もしくは/ないしは
例:今の仕事を続けるか。あるいは、思い切って転職するか。
言換:前の内容を言い換えて書く
【おもな言換の接続詞】
すなわち/つまり/要するに/言い換えると/言ってみれば/いわば
例:彼は泳げない。つまり、カナヅチだ。
説明:前の内容についての説明を書く
【おもな説明の接続詞】
なぜなら/というのは
例:彼は大学に合格した。なぜなら、一所懸命に勉強したからだ。
補足:前の内容に付け足す
【おもな補足の接続詞】
ただし/もっとも/ちなみに/なお
例:入場料は5000円です。ただし、メンバーに限り無料でご入場いただけます。
例示:前の内容についての例を示す
【おもな例示の接続詞】
たとえば
例:南国にはおいしい果物がたくさんあります。たとえば、マンゴー、パパイヤ、バナナなどです。
転換:話題を変える
【おもな転換の接続詞】
ところで/さて/ときに/次に/ともあれ/では/それでは/それはさておき/それはそうと/それにしても/そういえば
例:ところで、今日の授業どうしようかな。
前後の文脈にそぐわない接続詞を見かけることが度々あります。使う接続詞を間違ってしまうと、必然的に、誤解を招きやすくなります。相手から「この文章はおかしい」「論理がなっていない」と思われてしまえば、書き手の信用に“黄色信号” が灯ってしまいます。十分に注意しましょう。
接続詞を使う際の注意点
接続詞を多用すると文章がくどくなるため、
必要な場合にのみ使用します。文章の流れを
意識し、情報が明確に伝わるよう心がけましょう
当たり前のようですが、接続詞は内容に沿ったものを使わないと意味が通じないこともあります。
違和感をおぼえる文章が続くと、読み手がストレスを感じ、記事から離脱する原因にもなってしまうものです。
接続詞は、内容に沿ったものを適切に使うようにしましょう。
また、文章を書いてみて同じ接続詞が連続していると感じたら、別の接続詞に置きかえられないかどうかを検討してみましょう。
まとめ
「なお」と「また」は、補足情報と追加情報で使い分けます。他の接続詞も同様に目的に応じて選び、文章を読みやすくすることが重要です。
接続詞を上手に使いこなせるようになると、文章の流れが分かりやすくなり、人に『伝わりやすい』文章が書けるようになります。
ビジネスや就活・論文などあらゆる場面で役立つ『接続詞』を上手に取り入れて、文章力アップを目指していきましょう。
今回の記事では、文章の魅力度をみるみるアップさせる『接続詞』の種類や使い方について、詳しく解説しました。