日本語には、同じ漢字でも送り仮名が違うことで全く異なる読み方や意味を持つ言葉があります。「熱る(ほてる/いきる)」もその一例です。
本記事では、この「熱る」という漢字の異なる2つの読み方とそれぞれの意味について詳しく解説します。また、送り仮名が変わるだけで異なる意味を持つ他の言葉や、「いきる」の読み方の成り立ちについても触れます。
2つの読み方と意味
ほてる
「ほてる」は、身体や顔が熱くなり、赤くなる状態を指します。例えば、夏の暑い日に外を歩いた後や、緊張した時に顔が赤くなることがあります。この場合、「顔が熱っている(ほてっている)」と言います。
例文
- 夏の日差しで顔が熱る。
- 緊張して顔が熱る。
いきる
一方、「いきる」は、怒りや興奮で気持ちが高ぶる状態を意味します。特に、激しく怒る様子を表すことが多いです。
例文
- 彼の理不尽な言動に、心の中で熱った。
- 彼女はその場で、熱り立った。
「いきる」の成り立ち
「いきる」という読み方は、古代日本語からの派生です。「いきる」は、感情が激しく動く様子を表現するために使われていました。
この読み方は、古い文献や詩に見られ、現代ではあまり一般的ではありません。しかし、文学や歴史的な文章を読む際には、このような読み方を理解しておくことが重要です。
「いきる」の語源は「息」という言葉に関連しています。息を荒くする、つまり興奮や怒りで息が上がる様子を示すために、「いきる」という表現が使われました。
このような背景から、「いきる」は強い感情や激しい動きを意味するようになりました。
送り仮名が変わっただけで 意味が違う日本語
日本語の例をいくつか紹介します
駿れる (すぐれる)
「駿れる」とは「優れている」や「他よりも秀でている」という意味です。「すぐれる」とも読みますが、送り仮名が変わることで違う言葉のように見えます。
希う (こいねがう)
「希う」は「強く望む」や「願う」という意味です。「こいねがう」と読むため、送り仮名が異なると一見して意味が分かりにくくなります。
弥立つ(いやだつ)
「弥立つ」は「ますます盛んになる」や「勢いが増す」という意味です。「いやだつ」と読みますが、日常的に使うことが少ないため、なじみが薄い言葉です。
「熱」は小学4年生で習う常用漢字
本題に戻りますが、「熱」は小学4年生で習う常用漢字の一つです。
常用漢字とは、日常生活でよく使われる漢字のことを指し、学校教育においても重要な役割を果たしています。
小学4年生になると、子どもたちはさらに多くの漢字を学び、その使い方や意味を理解することで、より豊かな表現力を身につけていきます。
小学4年生で習う他の常用漢字の例
- 働(はたらく): 労働や仕事に関連する意味を持つ漢字。
- 続(つづく): 連続や継続を意味する漢字。
- 築(きずく): 建設や構築に関連する漢字。
- 領(りょう): 領土や領域を意味する漢字。
- 深(ふかい): 深さや奥行きを表す漢字。
これらの漢字は 子どもたちが
生活の中でよく目にするものであり
理解と活用が求められる漢字です
まとめ
「熱る(いきる・ほてる)」は、送り仮名が変わることで異なる意味を持つ興味深い日本語です。
「ほてる」は身体が熱くなることを指し、「いきる」は感情が高ぶることを意味します。
さらに、送り仮名が変わるだけで異なる意味を持つ他の日本語の例も紹介しました。
また、「熱」が小学4年生で習う常用漢字であることや、同じ学年で習う他の漢字についても触れました。日本語の複雑さと美しさを理解するためには、このような異なる読み方や意味を知ることが重要です。
今後も日本語の奥深い世界を探求し、新たな知識を得ていく楽しみを持ち続けてください。